腕時計の基礎知識

雑記

こんにちは。

 

 

 

少し前、友人から“腕時計の電池交換をして欲しい”との話を受け、「んじゃぁそれもブログのネタにしてしまえ」として書く今回の記事。

 

まぁいきなり電池交換に取り掛かるのもアレなので、腕時計について軽くおさらいしましょう。

 

 

 

 

 

※少し長いので、興味のない人や「んな事知ってるよ!」という人はすっ飛ばして下さい。

 

 

 

 

 

今や(私ゃ持っていませんが)スマホ社会であるこの2022年。
そのスマホで即座に時間が見れるのもあって、もはや腕時計の必然性は無いに等しいです。

〜ですが、ファッションや一部のビジネスシーンなどではもはや揺るがない地位を得ており、様々なメーカーが毎年のように新製品を登場させています。
まぁ筆者はファッションに疎いですけど。

 

 

で、その腕時計を大別すると
1.電気を必要とするモノ(クォーツ式)
2.電気なしで動くモノ(機械式)
〜の2種類があります。

 

さぁーて、解説が好きな性格なのでここから長くなりますよ。

 

今現在主流なのは“クォーツ式”で、その辺を歩いている人が着けている腕時計の大多数はこちらに該当します。

「何故そんなにクォーツ式ばかりなのか」というと、“安くて高精度”というのが一番の理由。

 

 

 

コレはクォーツ式。

 

 

知っている人も多いでしょうが、腕時計というものは段々と時間がズレていきます。

 

その“時間のズレの無さ(正確さ)”が精度となるわけですが、ゼンマイや大量の歯車を駆使して動く機械式では、殆どのモノが「1日に数秒ズレる(なんなら数秒程度ならズレていない方)」なんてのが当たり前。
仮に1日10秒ズレる時計だとしたら、1年で約1時間もズレる計算となります。

 

 

 

コレもクォーツ式。

それに対してクォーツ式の時計の場合、「1ヶ月に数秒ズレる程度」なので、機械式と比較すると恐ろしく高精度。
もし毎月10秒ズレるとしても、1年で約2分しかズレません。

上の画像の時計にもなると、特定の送信所から発せられる電波を受信して時刻のズレを毎日修正する為、時刻を知らせる「時計」としてはカンペキ。

 

おまけに、よほど長く所有して劣化しているのでもなければ、電池を交換すれば大概2年間は動き続けるので、「2日で完全に止まる機械式」に比べたら持久性も良し。
ソーラー発電機構がある時計なら、その電池交換の機会さえほぼ無くなります。

 

 

余談ですが、それを踏まえると、
・止まらない(上位機種はソーラー発電が標準装備)。
・ズレない(上位機種は電波修正も標準装備)。
壊れない(リンク先に写っているトラックだと、タイヤ一本に約2.5tの重さが加わっているはず…)
〜と三拍子揃ったカシオの“G-SHOCK”は如何にぶっ飛んだ性能なのかがわかります。

 

 

そして追い打ちをかける話ですが、クォーツ式の方が価格がお手頃。

 

例えば下記の二つ。
SCDC083
SARV001

SCDC083がクォーツ式で、SARV001が機械式となりますが、リンク先の性能を見て頂くと分かる通り、SARV001が優っている要素は防水性くらいしかありません。

〜にも関わらず、クォーツ式の方が11,000円も安いというこの現実。

 

 

そう、機械式は「(クォーツ式と比べた上で、すごく乱暴に言うと)手間が掛かるくせにコストが高く、クォーツ式ほど正確ではない」のです。

ついでに述べると、クォーツ式よりも部品が多く構造が複雑な為、大体の機械式腕時計は“やや重くて分厚い”というオマケつき。
なんだかただの悪口にも見えますが、それが現実です。

 

一部例外として「クォーツ式も真っ青の超高性能機械式腕時計」なんてのも存在するものの、価格も構造も特異なのでここでは割愛。

 

 

 

こっちは機械式。
区別がつかない人は、文字盤の中央やや下に書かれた“Automatic”の表記や、文字盤左側の「オープンハート」と呼ばれるくり抜きなどを見ると区別がつきやすいかも。
それらに当てはまらないモデルもありますが…。

 

 

 

一応、機械式の名誉の為に擁護しておくと、機械式にはロマンがあります
〜というかロマンを感じられないと面倒なだけですよ、ホントに。

デジタル、果てはVR空間なんてものが存在し始めたこのご時世に、テンプ(下の画像を参照)をはじめとした様々な部品がクルクル回ったりして「アナログな機構で時間を刻み続けるその様」には、何か言いようのない愛らしさがあります。

 

 

 

これぞ機械式の醍醐味、シースルーバック(中の構造が見えるフタ)!
右側に見える金色の丸い部品(テンプ)などが高速で反復運動する様は、クォーツ式では絶対に味わえぬ。

あと、「オープンハートもシースルーバックも無い、機械式の醍醐味を削いだような硬派なヤツ」もたまに存在します。

 

 

そしてクォーツ式にはない

・(秒針がある時計なら)秒針が小刻みに動く
コレなど、ごく一部のクォーツ式は滑るように秒針が動くものもあります。
耳を澄ますと「チチチチチ…」と針の動く音が聴こえる

〜など独特の挙動があるので、それらに魅力を感じられる人であれば、機械式腕時計はとても面白いアイテムとなります。

 

加えて「そもそも電池を使わない」ので、電池交換の必要がないのは大きなメリット。
代わりに定期的な分解修理が推奨されていますが。

 

 

 

ちなみにコレは機械式。
「オープンハートもAutomaticの表記も無いじゃないか」って?
そういうもんです。

 

ざっくりと両者を表すと、

・クォーツ式
 長所 : 時間に正確で、機械式よりお手頃。
    種類も多く、ものすごーく様々なモデルがある。
 短所 : たまに電池交換が必要。

 

・機械式
 長所 : 雰囲気抜群、所有欲が満たされやすい。
    電池交換の必要がない。
 短所 : 基本的にあらゆる面でクォーツ式に劣る。
    電池交換の代わりに分解修理が必要で、電池交換より費用が掛かる。

 

〜といったところ。

 

 

まぁそんな具合で腕時計の説明は以上。

腕時計の電池交換についてはこちらをご覧下さい。