突貫試乗 – BMW F900R

バイク

…だめだ、今までの書き方が性に合わん。

 

〜いや、別に誰に指示されたわけでもなく、“自主的に様々な要素を考えまくった結果”が今までの記事の論調だったのですが、考え過ぎて自分でも書きづらい気分になって…、ええ。

 

 

という事で、今回からもうちょっとラフに、楽に書いていきます。

今までと印象が少し変わってるなと感じても、まぁ軽く流して下さい。
寧ろこっちの方が普段の筆者に近いです。

 

 

 

 

 

さて、今回はバイクの試乗をする機会に恵まれたので、ちょいとソレについて触れたいと思います。

…最初にはっきり述べると、こういう「感想」みたいなのってあんまり好きじゃないんですけどね。
理由は単純、評論(というか批評)があまり好きじゃないから。

 

とはいえ書くからには、曲がりなりにも10年少々バイクに乗り続けた経験を活かして書いてみようではありませんか。
もちろん、当ブログの大前提である「バイクと無関係な人でもそれなりに楽しんでもらえるように」という点は出来るだけ追求しますよ。

という事で、早速参りましょう。

 

 

 

 

今回乗る機会を得られた、BMWのF900Rというバイク。
本音を言うと“乗らざるを得なくなった”と表現した方が正しいような。

車で有名なあのBMWが製造しているバイクで、(あまり知られていないですが)BMW史上最初の量産型自動車が1927〜1928年頃に造り始めたのに対し、最初の量産型バイクは1923年に製造開始だそうで、4〜5年くらいバイクの歴史が長かったり。

 

奇しくも今年(2023年)はバイクの方が100周年を迎えるとあって、特別仕様のバイクを2台登場させるなどお祝いムード満点なので、興味のある人はリンク先で車両をご覧頂けますよ。

 

 

 

 

さて本題。

バイク好きな人に向けて言うなら「ミドルクラスのスポーツネイキッド」とでも言えば一瞬で片は付きそうですが、まぁウチはそういうブログじゃないんで。

 

 

バイクとしては軽過ぎず重過ぎずの重さである200kg少々の車体に、軽自動車の約1.5倍くらいのパワーを持つエンジンをドカンと載せており、「ごちゃごちゃした街中からくねくねした峠道、果てはビュンビュン走る高速道路まで何でもござれ」というバイク。

 

「200kgはフツーの重さ」と書きましたけど、この前バイクに全く関心がない友人との忘年会に130kgくらいのバイクで駆けつけたら、皆一様に「130kgとか重過ぎだろ…」と言ってましたが、まぁ乗らないとそう感じますよね。

筆者もバイクを乗る前までは「…ライダーって皆怪力かよ」とか思ってましたし。

 

 

 

風避けの部品などをあえて付けず、“風を受けて駆け回るバイク本来の楽しさ”を追い求めたモデルで、見た目もすっきりとした印象。

・「いや、俺バイクだし」と言わんばかりのフォルム
・ガッシリした印象を与える、直線を基調とした青いパネル
・前の方がギッシリしていて、後ろが全体的にミニマルな感じ
・短く小さく、ペタッと張り付くような形のサイレンサー(後輪の近くにある、排気ガスが出る銀色の部品)

〜などなど、個人的には結構好みの形。

ちなみに、風避けをくっ付けて他にも色々と変更を加えたF900XRという兄弟車もありまして、これも少し乗り回したので気が向いたら近々書くつもり。

 

 

何より、一番気に入っているのはココ。

 

 

 

 

この顔(ライト)。

初めて「F900Rってバイクがデビューするよ!」という便りをディーラーから貰った時、正直某ゲームに出てくる奇妙なロボット”にそっくりで変な顔だなと思っていたのですが、人間って見慣れてくると印象も変わって見えてくるんですよねぇ…。

なんなら、今売られているBMWのバイクではむしろ好きなデザインだったり(本音)。

 

 

 

では乗るとどんなものか。

 

 

 

 

〜うん、中々速いしキビキビしてる。

そんなにガンガン攻めるような腕は持っていませんが、大型バイクらしいガツンと来る加速力がありますし、重さも大型バイクとしては普通なので、バイクに乗り慣れた人ならカーブで程よく倒して遊ぶなんて事も可能そう。

 

よくバイクって

馬力が多い方が偉い
排気量が大きい方が偉い

〜というしょーもない風潮みたいなのが広まっていますが、それを真っ向から否定してくれる絶妙なポテンシャルとサイズ感で纏めているのは流石!

 

 

少し脱線しますが、(面倒な方々を擁護する気はないですが)バイクに関しては「興味があるなら大型まで乗った方が良い」とは感じます。
と言うのも、大型バイクに乗ると視野と経験が広がるので、「大型バイクのパワー最高!」と感じる可能性もありますし、「小型(中型)ならではの楽しさを再認識した」というのもよくある話なので、今後乗るかどうかはともかくとして、触るだけ触っておくと”自分にとってより相性が良いモノ“というのが簡単に見つけられます。
アレだ、スマホの「androidかappleか」みたいなもんですよ。

 

 

あと、電気でグリップ(ハンドル)を温めてくれるんですが、これ強い。

「真冬に自転車や車に乗ろうとしたらハンドルがポカポカしてる」なんてなったら、そりゃぁ運転しやすいですし握りしめたくなるってもんです。
ましてやバイクってそれらの比じゃない寒さですし…。

12月の初旬且つ雨という、普通なら「わざわざバイク乗らねぇよ」と言いたくなるような状況下で350kmも走れたのは、間違いなくこの装置が付いていたおかげ。

まぁ、このF900Rのみならず、BMWのバイクの大半にはくっ付いている機能なんですけど。

 

 

 

 

そして未来感タップリな液晶パネルで構成されたメーター。

筆者はアナログのメーターが好きなので賛成も否定もしませんが、一枚の画面に

・速度
・エンジンの回転数
・バイクがどれだけ傾いたか
・ブレーキをどれほど効かせたか
DTC(すんごく乱暴に述べると、要はどれくらい派手にスリップしたか)

〜などの情報がリアルタイムで表示されると、なんだか無性にワクワクしてしまうのはライダーの性(さが)というもの。

 

 

 

率直に述べるとBMWのバイクってあまり好きじゃない(「自分の感性に合わない」だけで、製品はよく出来ていると思いますよ)のですが、「今現在の技術で造った、スポーツ性を楽しむだけのバイクです」という姿勢は中々のもの。

細かいことを言えば、乗ると股がそこそこ広がり、停止している時に少し脚が着きづらいというのは気になりますが、まぁそんなのは「背が低い筆者が悪い(163cm)」ってだけの話ですからバイクのせいではありません。
「乗りたけりゃ少しはそのバイクに合わせる努力をしろ」が持論。

 

 

そんなこんな、”取っ付きやすさ“も”乗り回す楽しさ“も秘める、コンパクトでピリリとスパイスの効いたF900R。

ご興味がありましたら、近くのディーラーで見てみてはいかがでしょうか。