前回、詐欺に遭うキッカケとなるメールが届き、それに釣られる手続きが完了したところ。
早速、コミュニケーションを始めましょう。
〜んまぁ、なんて事はない、すごーく当たり障りのない質問や会話を投げかけてきて少しずつ距離を詰めてきます。
ぶっちゃけ、「だからどうした」って内容が多いので、この辺は面白さに欠けます。
ちなみに気付きましたか?
向こうの質問に対して返答すると、メールの題名の一文だけでリアクションしてその後は全然触れてくれません。
素っ気無っ…。
相手の気を引いて付け入り、そこから騙し取るのがコイツらの最終目標なのは承知しています。
だとしても、“趣味の話題”って「最も同調して話を膨らませて、相手を油断させる(正しい恋愛なら相手に好感を持ってもらう)ところ」じゃないの?
相手をノリノリにさせて一攫千金じゃないの?
一例
詐欺師(以下、「詐」):趣味は何?
翁:バイクだよ。
詐:えっ、本当?乗った事はないけど興味あるんだ!
翁:そうなの?
詐:うん! 今は忙しくて全然だけど…、誰かの後ろに乗るとか、いつか免許を取って自分で運転するとかしてみたい!
〜とか言いくるめて付け入るんじゃないの⁉︎
ここで「あぁ、やっぱり詐欺だから俺の話はどうでも良くて、とりあえず惰性で話を継続させて距離を近付けるだけなのね…」と再認識・落胆させられます。ってか期待すんなよ。
個人的に「コイツ下手だな」って思った点が正にコレなのですが、まぁ向こうも集団で上下関係みたいなのがある組織なのでしょう、回転率などを考慮して「カモがしっかり食いつくまでの時間はあまり無駄にするな」みたいな制約があるのかも知れません。
いやまぁ、そもそもコイツらのソレは仕事じゃなくてただの略奪なので、そんな奴等の身の上の事情など考慮する気は微塵も無いのですが。
その後も薄っぺらいやり取りが続きますが、その中で印象的だったのがこれ。
…発想が寒い。
↑この「…発想が寒い。」の一文のフォントを大きくすると、こちらも「まとめて寒い奴扱い」を受けそうなので、これを大きくしてアピールする度胸は私にはありませんでした。
この辺はねぇ…、読んでて笑えないのですよ、文章力がお粗末なので。
よく友人や職場の人と議論するのですが、その人ごとの話題性や話し方を含めて、会話のパターンは
・面白い事実
・つまらない事実
・面白い嘘
・つまらない嘘
〜の4パターンに分けられるなんて話をします。
で、これらを良い順番に並べると、
・面白い嘘(最良)
・面白い事実
・つまらない事実
・つまらない嘘(最悪)
〜となります(職場の人が導き出して、「それだ」とすごく納得しました)。
“面白い嘘”というのは、純粋にその人の話術や技量だけによって生まれるので、コレが出来る人は天才です。
自惚れて大丈夫です(多分)。
“面白い事実”は、ただ自身に起きた出来事を話すだけですが、その出来事の質や話し方を考える必要があるので、これが話せる人も中々のものです。
問題は残りの2つ。
“つまらない事実”は(その人がネタに恵まれていない場合もありますが)大体は話している人の話題選びや表現方法に問題があるので、聞いてて正直かったるいです。
それ故に聞いている(聞かされている)側は内容をあまり覚えていない場合が多い為、「今日も無駄な時間に付き合わされたな…」という後悔だけが残ります。
ただ、運良く話を覚えていて、その内容の本質が面白そうであれば、人によってはそれを昇華させる事は可能なのがまだ救いです。
で、“つまらない嘘”は、…ええ、はい。
〜話を戻すと、
犬の缶詰買ったら箸がついてきた。「芸を仕込め」って聞こえた!
…これ(つまらない嘘)をもし本気で言っているとしたら、不思議ちゃんでは済まされません。
ただのヤベェ奴です。
料理のくだりとかは「典型的女子アピール☆ミ」って気がしないでもないですが、まぁわかります、意図はわかりますし的確です。まだ興味を引ける面白い嘘です。
もし料理が出来るんならペペロンチーノでも作って欲しかった。肉じゃがとカレーはそんなに興味無いのでナシで。
ここで結構冷めましたが、友人との話し合いの末、「まだカネの話が出てないから、このまま継続して様子を見てみよう」という事に。
んで、継続。
基本的に、やり取りをし始めてから数日間は、
・なんか色々聞いてくる。
・それの回答に対するやる気のない返答と、“犬の芸”だの“人々の笑顔”だのと新興宗教みたいなことを言ってくる。あと「異性ですアピール」。
・質問してくる割には、それの回答をする前に向こうからその日のメールを切り上げてくる。
〜というのが暫く続きます。
…が、この「どうでもいい内容のやりとり」さえも相手の罠なのでしょう、今思えばこのやり取りを挟んでいた為に警戒心が少し弛んでいた気がします。
理由は簡単、「カネの話をしてこないから」ですね。
あまりにもカネの話題が出てこないので、この辺で相手の思惑が読めなくなり、「コイツは単純に喋りたいだけの奴なのか?」という考えがよぎります。
何が一番怖いかって、この手の記事を書いている皆様が一様に口にする「“自分は騙されない、大丈夫”ってのは通用しない」というのが自分にも起きてるんですよねぇ。
まぁ主に私のようなお人好しに起こりがちなんでしょうけど。
さぁ、お人好しが若干ぐらついてきたところで、2回目はここまでにしておきましょう。
3回目もお楽しみに。