さぁ、腕時計のごく基本的なところを語ったところで、この記事では腕時計の電池交換を行いましょう。
対象はこちら。
この手のクォーツ式腕時計で動きが止まった場合、原因としては十中八九電池切れ。
中身が壊れている場合もありますが、それを判断するのにも手っ取り早いのが「新しい電池に交換してやる事」なので、パパッと始めましょう。
腕時計の裏側はフタになっており、中に水や汗などが入って壊れないようにする為にガッチリと閉まっています。
で、このフタ、腕時計によって構造が異なりまして。
今回電池を交換するコレは“スクリューバック”と呼ばれ、「フタそのものがネジになっている」という構造。
腕時計を固定して、フタの端にある窪みに工具を引っ掛けて、フタをぐるぐると回すことによって外れます。
ついでに他も見てみましょう。
こちらは“スナップバック”と呼ばれ、ただ上から押してはめ込んでいるもの。
フタのふちを見回すと、画像のような窪み(又は引っ掛かりそうな爪)が一箇所だけあり、ここに薄い鉄板みたいな工具を当ててこじ開ける仕組み。
それ故に、工具の名称もそのまんま。
そして“ネジ留め”。
これは見たまんまで、四隅にあるネジを外せばフタが取れます。
若干、青い本体が邪魔をしている気がしますが、これを外すと後々面倒臭い場合があるので、フタが外れるのであれば触らない方が良いです。
代表的なのはこの3種類で、少数ながら他の構造も存在するらしいですが、見たことが無い(のと調べるのが面倒臭い)ので割愛。
さぁ、電池交換に戻りましょう。
「個人でただ電池交換をするだけ」であれば必要ないですが、フタを開ける前に時針と分針を0時0分に合わせます。
こうする事で、「針の位置がズレていないか」というのもついでに確認出来るので、もし針の位置がズレていたら近所の時計屋さんに持って行って相談しましょう。
そして、今回使う工具たち。
左から順に
・ホルダー(腕時計を固定する道具)
・プラスチック製ピンセット
・オープナー(文字通り、フタを回して開ける工具)
〜となります。
尚、この時点で既にお店で行う電池交換よりも遥かに高コスト。
そして当然、新しい電池も用意します。
ちなみに電池ですが、基本的には「フタを開けないとどんな電池を使っているか分からない」ので、この画像を見て「腕時計の電池はコレなんだ!」と決め付けないで下さい。
絶対失敗します。
…ね、電池交換って金掛かるうえに面倒臭そうでしょ。
さぁ、(私の論調が長ったらしいので)サクサク進めましょう。
ホルダーを腕時計のサイズに合わせて調節して、腕時計をガッチリと固定。
んで、オープナーの爪の間隔をフタの窪みに合わせて調節し、オープナーを嵌めたら上からしっかりと押さえつけて反時計回りに回します。
フタが緩んだら、指だとかピンセットだとか、「オープナーより回しやすくてフタを傷つけなさそうなモノ」で回すと楽ちん。
オープナーはあくまで「緩めるキッカケづくりか、最後に閉(締)める時だけ」にした方が使いやすいです。
中身とご対面。
ここでやっと電池の品番がわかります。
今回の電池は、前以て確認してから買っておいたモノ。
この機械の場合、画像のように「電池を固定している金具の穴にピンセットを引っ掛けて、コレを引っ張って電池を飛び出させる」のが最も楽。
この時、銅色のコイルを素手で触れると時計が壊れるので、絶対に触ってはいけません。
あとは電池を嵌めて、逆の手順でフタをしっかり閉めて…、
※(画像撮り忘れましたが)この時、フタか本体のどちらかにくっついている“ゴムパッキン”を噛み込んでちぎったりしないように気を付けましょう。
コレが切れると、腕時計の防水性能はゼロになります。
針が動いているのを確認したら、時刻を合わせて作業完了!
さて、腕時計を一個しか持っていない人であれば、2〜3年に一度しかやらないであろうこの作業。
腕時計のランクによって価格は変動しますが、お店に頼むと大体2,000円程度の工賃(電池代込。一般的な腕時計なら20〜30分ほどで交換可能)。
今回のように、工具を揃えて自分でやると、工具や電池で大体4,000〜5,000円程掛かるうえに、電池なぞストックしている人はまず居ないでしょうから、途中で電池調達の為に作業が止まります。
最寄りのヨドバシカメラまでバイクで片道30分くらいでしたよ、ええ。
労力や費用など、天秤にかける要素は色々とありますが、細かい作業が好きな方や腕時計を複数本持っている人は、ご自身でやってみるのもアリ…かなと。
では、今回はこの辺で。
次回もよろしくお願いします。